Happy T1D Life

1型糖尿病患者の大村詠一が日々の療養生活や研究情報などを患者の視点でつづっていきます

寄生虫が分泌する糖を餌とする細菌の働きで、1型糖尿病の発症抑制につながるか?

全然、更新してませんでしたが、ちょっとツッコミたい記事があったので久しぶりに投稿。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

まぁ、まず2型糖尿病の説明が下記になっている時点で、フラストレーション...

 

中高年に多い生活習慣病2型糖尿病

 

そして、寄生虫がやたらとピックアップされていますが、今回の研究で1型糖尿病の発症抑制のキーと考えられているのは「CD8陽性制御性T細胞(CD8Tレグ)」で、それを増加させているのは腸内細菌。

 

その腸内細菌が何を分泌しているのかはまだ分かっておらず、その餌が寄生虫から分泌される「トレハロース」ってことですよね。

 

なんか記事を読んでてモヤモヤしたんですが、理化学研究所のプレスリリースの冒頭文を読むのが一番だなと思いました...

 

今回、共同研究グループはマウスを用いて、腸管寄生線虫のHeligmosomoides polygyrus[4]が感染すると、T1Dの発症が抑制されることを見いだしました。そしてそのメカニズムとして、寄生虫がトレハロース[5]という糖を分泌することでRuminococcus属[6]の腸内細菌が増殖し、この菌によってCD8Tregが誘導されることにより、膵臓の細胞の破壊が食い止められ、T1Dの発症が抑えられることを明らかにしました。さらに、T1Dの患者では血液中のCD8Tregが減少しており、Ruminococcus属の腸内細菌が少ないことも明らかにしました。

www.riken.jp

 

そして、緩徐進行1型糖尿病みたいに血糖値が徐々に上がってくるようなイメージでSTZ投与されているみたいなんですが、データ見たら「血糖値が抑制って言っても正常値の2倍まで上がってるじゃん」とツッコんでしまった朝でした。

 

インスリン注射のかわりになるは言いすぎだよなと思います。